オートファジーダイエットとは?プチ断食で美容と健康を手に入れる

「オートファジーダイエット」話題になったので名前だけはご存じの方多いと思います。
しかし割と、オートという言葉の出だしからのイメージで、「自動的に痩せる」みたいな面白い解釈をする方もいるとか。

この「オートファジーダイエット」は、自動的に痩せるものではありませんが、汗をかいて思いっきり身体を動かす運動がしづらい昨今、かといって「食べる」をセーブするのも辛い今、本気で取り組むダイエットです。

とにかく痩せる、とにかく体重を落とすのではなく、オートファジーダイエットは健康的に「プチ断食」をして余分な体脂肪を燃焼させます。

つまり、プチ断食をして、プチ飢餓状態に身体を追い込むとオートファジー活性が上昇して、体脂肪を燃焼しエネルギーとして利用してくれるようになります。
そのため、オートファジーダイエットは、別名「8時間断食ダイエット」とも呼ばれています。

「オートファジー」とは、細胞を新しく生まれ変わらせる働きという意味です。
シンプルながらも細胞レベルでダイエットを考えてみましょう。

オートファジーダイエットとは


「オートファジーダイエット」とは、「オート」とつくからといって自動的に痩せるわけではなく、別名「8時間断食ダイエット」と呼ばれています。

「8時間断食ダイエット」というのは「プチ断食」のことで、ファスティング(断食)ダイエットの一種です。
では、なぜ「8時間」というと、
「8時間以内に1日のすべての食事を摂る」という意味の食事法なのです。

24時間のうち、8時間内に食事をし、その他の時間は「食事をしない時間」となります。
つまり「ものを食べない時間を増やす」ということに重点を置いています。
これを「間欠的ファスティング(断食)」といい、ダイエットだけでなく健康面で多くのメリットを持っています。

今回このプチ断食によって最大のメリットというのが「オートファジー」
つまり『古くなった細胞を内側から新しく生まれ変わらせる』ということなのです。

大隈教授解明のオートファジー
〇2016年ノーベル生理学・医学賞受賞大隈教授が解明されました
〇空腹状態が16時間続くとオートファジー(自食作用)が働きます。
〇オートファジーは細胞の中の古いタンパク質や不要なものを一回壊し、新しいものに変えリサイクルしていきます。
〇自食作用とは、細胞の食べ物がないから、自分の古い細胞から栄養を得ようという意味です。
※肌も新しい細胞へ入れ替わることで古い角質を捨て、新しい肌で美しさを保っているのに似ています。同様にアンチエイジング効果が見込めます。

オートファジーダイエットの方法


オートファジーダイエットの方法の基本は「一日のうちの8時間以内に食事をし、あとの16時間は何も食べない(水を除く)」です。

8時間のうちに食事を食べ、残りの16時間は何も食べられない!?ということになります。そして、もし三食食べるなら、食事は約5.3時間間隔で食べる計算になってしまいます。
どういう食生活にしたらよいのか、ちょっと想像がつきませんね。
また、16時間何も食べないと決めてしまうのも、
「絶対お腹が空いて食べちゃう」
ということが容易に予測できます。

しかし、何も食べない16時間のうちには睡眠時間も含まれています。
夕食を食べて早めに就寝すれば、夜食が欲しくなるのを防止できますし、ゆっくり睡眠が取ることができれば、心身ともに健康に良いので一石二鳥です。
睡眠時間を除けば、実際に断食(水以外を摂らない)という時間は8~9時間程度でしょう。

胃腸を休めるためにも、ダイエットのカロリー減的にも、無理に三食を8時間内に食べるのではなく、一日二食というプチ断食にすると効果がよく現れます。

朝食抜きバージョンの朝食

プチ断食には方法は色々あり、まずは難易度が低いところから挑戦していきましょう!
まずは三食のうち、朝食抜きから挑戦です。
ただし断食とはいえ、全く何も口にしないわけではないところに注目です。

プチ断食―朝食抜きバージョン
〇準備期間に低糖質に身体を慣らしていくことも有効ですが、ダイエットは思い立ったら吉日という面があるので、今日からでもトライできるようにしましょう。
〇最初からレベルを上げると、挫折やリバウンドの原因になるので、無理のないところから始めます。
〇朝のプチ断食が一番導入に良い理由は、夕食後から就寝~朝までで既に12時間以上の断食が無理なくできているところです。
〇夕食がどうしても遅くなる人には、特に朝食抜きバージョンがおすすめです!

★朝食に飲み物を★
プチ断食といっても、水分は絶対に補給しましょう。
できれば、栄養価の高い黒砂糖やハチミツを入れたジンジャーティーなど良いでしょう。
生姜には新陳代謝を活発にし、身体を温める作用があります。
また、黒砂糖などを取り入れることで、血糖値が上がり、空腹感が和らぎます

朝食抜きバージョンの昼食メニュー

プチ断食の中で、朝食を抜いた場合のランチのメニュー選択が困ります。
ただカロリー計算だけをすれば良いのではありません。
空腹状態の胃も労わりたいところです。
健康に留意しないダイエットは長続きしません。

プチ断食-昼食は何を食べる?
○前日の夕食後から何も食べていない状態なので、胃に負担をかけないメニューにしましょう。
○おススメのメニューは麺類で、中でも「お蕎麦」がおすすめです。他に「お粥」「ペペロンチーノ」なども良いでしょう。
○昼食がお蕎麦の場合、お蕎麦の栄養価は8種類の必須アミノ酸を含んだ良質タンパク質・植物性脂肪・炭水化物が含まれ、ビタミンやミネラルも含んでいます。
血糖値が上がりにくいというのも選んだ理由の一つ。
○空腹の勢いで肉類などをガッツリ食べるのは避けておきましょう。

朝食抜きバージョンの夕食メニュー

プチ断食の一日を締めくくる「夕食」は何を食べても良いのでしょうか?
空腹状態から、消化の良いものを食べるなどして、結構お腹も空いているはずです。

プチ断食中の夕食は?
○「腹八分目」満腹一歩手前が基本です。アルコールもOKです。
○メニューは脂質控えめの和食で、ゆっくりよく噛んで食べられるものが良いでしょう。

参考:半日断食と一日断食の注意事項

朝食抜きバージョンのプチ断食に慣れたら、「半日断食」として朝食・昼食抜きバージョンに挑戦してみましょう。
プチ断食と同様、水分補給は基本です。
プチ断食の朝食と同じように昼食もジンジャーティーや、人参やリンゴをジュースにしたものを1~2杯飲むことで血糖値調整ができます。
夕食はプチ断食と同様になります。

半日断食に慣れ「今日は休日だから身体の中からクリアにしたい」などの場合は、一日断食も挑戦してみましょう。

注意事項はプチ断食や半日断食と同じで、口にできるものも同じです。
一日断食の場合、プチ断食などと違うのは「回復食」が必要になります。
胃腸がビックリしないように消化の良いものを選びます。
お粥やお味噌汁から始め、肉類は消化が良くないので二日目以降からにします。
断食期間が長ければ長いほど、回復食の始まりは重湯からになります。

最大の注意点はプチ断食から「低血糖にならないように注意する」ということです。
水分は水やお茶だけでなく、糖分の入ったジンジャーティーや野菜ジュースで調整していきましょう。
ふらつきを感じた場合は、黒飴やハチミツなどを口にすると数分で回復します。

オートファジーダイエットの効果


人間の身体の多くは、タンパク質で作られた細胞で出来ています。
生きていく中で細胞は日々劣化し、壊れ、体外に排出され、新しい細胞が活躍していきます。
劣化した細胞は本来体外に排出されますが、新陳代謝が悪かったりすると排出しきれず、不要な細胞が溜まると身体の不調の原因になったり、病気の一因になったりもするので、本来は見過ごせない大切なことなのです。

オートファジー(英語表記 Autophagy)は、細胞が自身が持っている細胞内タンパク質分解の仕組みの一つです。
問題の古い細胞を体内で新しく生成、新しく生まれ変わらせる機能なのです。

オートファジーダイエットで最初に疑問持ったのは、
「食事を食べることで細胞をどんどん新しくできるのでは?」という点です。
栄養がなければ細胞は新しくならないと思ったからですね。
ところが!
オートファジー機能を活発化させるには「食べない時間」が大切なのです。
飢餓感を持った細胞が自食作用で、古い細胞から栄養を摂取して新しくしていくので、オートファジー活性化は健康や美しさ、そしてダイエットに必須なのです。

では、オートファジーが活性化するとどんな効果があるのでしょう。

オートファジー活性化効果
●エネルギー産生が盛んになる
●高血糖コントロールの改善
●総コレステロール値が低下
●空腹感が抑えられる
●体内の炎症を抑える
●腸内環境の改善

次は、具体的なオートファジーダイエットの効果を見てみましょう

胃腸を休ませることができる

オートファジーダイエットの最初に実感できる効果は「胃腸を休ませることができる」ということです。
今まで普段から胃腸は動いていて当たり前のように思っていましたが、内臓とはいえ休む暇もないとメンテナンスが難しくなります。
まずは休める時間を作り、胃腸が自らメンテナンスできるようにします。
胃腸が健康になると、ダイエット効率も良くなり、口臭や肌の吹き出物など多方面に効果が望めます。

血液をきれいにすることができる

血液ドロドロ状態というのが健康に非常に良くないというのは、昨今高年齢でなくとも気を付けたい点です。
影響はコレステロールの蓄積だけではありません。
食べすぎなどで余分な栄養や老廃物が血中に増え、代謝が悪くなって臓器機能低下することにより、さらに血液がドロドロに・・・という悪循環にはまってしまいます。

ダイエットにも健康にも綺麗な血液は必須!代謝促進も必要です。
身体は断食をすることで、血中の余分な栄養や老廃物をもう一度代謝し、排泄しようとするので血液がきれいになります。
必要な栄養や酸素などが身体に行き渡り、不要なものは排出するので、身体の中からスリム化を図ることが出来ます。

免疫力向上が見込める

免疫力向上に必要なものは、病原菌を貧食する白血球の機能向上です。
貧食といって、白血球は細胞から不要なものを取り込み消化分解します。

血中にいつも栄養が余剰にあると、白血球はお腹いっぱいで貧食力が落ちてしまいます。
逆に、空腹時には白血球の栄養がないので、有害物質などを食べて処理をしてくれます。
つまり、ばい菌やウイルス、アレルゲン等々を食べてくれ、免疫力が高まるということなのです。

便秘解消を促してくれる

食べ物を消化吸収するというのは、身体にとってとても大変な作業です。
消化管は血流を集中させて頑張ってしまうので、排泄器官まで十分なエネルギーが回りません。
つまり、食べ物を消化吸収する時間が一日に多いほど、排便・排尿・発汗などの働きが充分でなくなってしまうのです。

そこで、プチ断食によって空腹時間を作れば、消化吸収にまわっていた血液が排泄などのために働き活発化していきます。
結果、便秘解消を促してくれることになるのです。

ダイエットや健康だけでない効果もたくさん

上手な断食とオートファジー活性化は、腹八分目の食事などで内臓を大切にするので長生きできるなど言われています。
他にも、空腹時分泌されるグレリンホルモンががん予防になるとか、自律神経の働きを調整してくれたりします。
また、このホルモンが脳の海馬という記憶を司る部分に到達すると、記憶力アップや認知症予防になると言われています。

ただ食べるのを我慢して、体重を減らすのではないのが、プチ断食&オートファジーダイエットなのです。

オートファジーダイエットの食生活注意点


オートファジーダイエット、痩せる目的だけでなく、身体を内側からクリアにしていく魅力的なダイエットです。
しかも、一日のうち8時間内にご飯を食べれば、あとの16時間はプチ断食としてオートファジーという自食作用が働いて、せっせと身体改革をしてくれるのです。
しかし、健康だけでなくダイエット目的であれば、8時間内何をどれだけ食べても食べ放題ではありません。

まずは注意点を良く理解してから行いましょう。

やはりダイエットなのですから、プチ断食の16時間を意識して必要な要素を取り入れつつも、ヘルシー路線な食生活をしましょう。

オートファジーダイエット期間の理想の食事
〇糖質は控えめ。野菜やフルーツを多く取りましょう。
〇栄養価が高く、高カロリーなものは控える
〇食べる順番は食物繊維→糖質類です。血糖値の上昇を抑える食事方法にしましょう。

朝食抜きバージョンでご紹介したハチミツ入りのジンジャーティーや、野菜ジュースなどは理想の食事のうちにピッタリですね。
また、プチ断食とはいえお腹は最初慣れずに空いてしまいますが、いきなり焼き肉を食べてしまうなど高カロリーでもあり、胃腸もビックリしてしまいます。

ナッツとヨーグルトならば食べてもOK


「これだったら食べてもいい」というものがあると、ダイエットは気持ち的に楽です。
16時間の空腹時間のうち8~10時間は、おそらく皆さん就寝時間でしょう。
残りの6~8時間の空腹タイムを「食べてOK」なもので乗り切ります。
断食というと、一切の飲食を絶つというイメージですが、プチ断食16時間は、水以外の飲食が全くNGではないのです。

16時間のうち「食べてOKなもの」を食べる際に、やはりダイエット的に摂取する時間や量を自分のライフスタイルに合わせて決めておきましょう。

ナッツ類とヨーグルト


プチ断食16時間中の起きている間の空腹時間には、「ナッツ類」「ヨーグルト」などを食べましょう。
この二種類は、少量でも空腹感が和らげることができます。
栄養的にも身体に必須なものが多く、腹持ちも良いというダイエット向き食品です。
ナッツ類は腸内環境改善・脂肪燃焼促進効果があるので、小さいのにカロリーが高めでも食べすぎないで摂取したい食材です。

ダイエットはあまり空腹を我慢しすぎると、ストレスで挫折しがちです。
我慢せず、ポイっと口の中に入れてあげましょう。
ちなみに、夜寝る前や、夜遅い時間は避けます。

どうしても食べたい!食欲を抑える

「どーしても食べたい!」という欲求が高まってしまった時、そのまま誘惑に負けてしまうのは勿体ないです。
いつでも何か口に入れられる環境に居る人は、空腹感になかなか慣れないでしょう。
そこで、手軽にできる対処法ですが次の食事までを「気を紛らわす」ということから始めてみましょう。

食べたい欲求が高まってきたら対処法
●ガムを噛む
何か口に入れるということで、かなり気がまぎれます。
注意したいところは、糖分を含んだガムを極力避ける事。ノンシュガーと表示があっても、糖分はしっかり入っていたりするので注意が必要です。

●歯を磨く
口の中がリフレッシュされると、食欲は一段落する傾向があります。
歯磨き粉のミントでスース―するものだと、口の中のクリア感があり「せっかく歯磨きしたらからもうちょっと我慢しよう」という心理も働きます。

ダイエットをすると危険な人も(注意点)


オートファジーダイエットをする上で、とても重要な注意点があります。
それは「ダイエットができない人」がいるという点です。
どんなに健康に良いとされているオートファジーダイエットでも、次にあげる病気や状況の方はダイエットをすると危険です。

オートファジーダイエットが出来ない人
●授乳中の人
●活動性B型・C型肝炎を患っている場合
●子宮筋腫・卵巣嚢腫が外見から分かるくらい大きい場合
●認知症等が進んでいる人
●病気の治療が意識(認識)できない人

まとめ


飲食店街から香る美味しそうな食べ物の香りは、思わずフラフラっと立ち寄ってしまいそうになります。
かといって、家の中なら無事かというと、テレビを観ているとグルメ番組が目白押し。
オートファジーダイエットをするにあたって、家の外も中も誘惑はいっぱいです。
無意識に冷蔵庫を開けてしまって、何かないかと探してしまうとか。
睡眠時間を差し引くと「ほんの数時間」のはずのプチ断食も、慣れるまでは大変です。

そこで、天気の良い日は散歩をしてみましょう。また、岩盤浴などの血流を良くするものは推奨です。
身体を動かしたい人は、ゴルフの打ちっぱなしなどの集中力がある程度必要なスポーツがおススメです。

「自分は断食をしている」という意識を持つことは大切ですが、それを忘れるくらい夢中になれるものがあれば、お腹が空いている時にはちょうど良いです。
どうしても頭の中が「お腹が空いたお腹が空いた・・・・」とグルグル回ってしまうようでしたら、人参やリンゴのジュースや、具がない味噌汁を飲んでみましょう。意外に落ち着きます。
また、空腹でフラフラする場合は、黒砂糖やハチミツをチラッとなめてみましょう。
そのうち、空腹だけど身体や胃腸が軽くて調子が良いことに気が付きます。

プチ断食とはいえ、最初からパーフェクトに時間や日数が全うできるとは限りません。
少しでも長く「食べない時間」をクリアできればOKです。
自分を褒めてあげつつ、次へ進んでいく中で達成感も得られます。

ストレスは空腹を増大させ、ドカ食いの原因にもつながります。
気楽に、身軽にオートファジーダイエットを頑張れるようにしましょう。

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