先日、日本が韓国に大して『ホワイト国指定の取り消し』が発表され、韓国への『安全保障貿易管理上の区分』が『り地域』に変更となりました。
けど、この『り地域』や『安全保障貿易管理上の区分』って、具体的にどういうことなのか分からない人も多いと思います。
またネット等では、『り地域』について『韓国が最低の信頼度の国に指定された!』という指摘が出ていますが、実はこの『り地域』とは『最低の信頼度の国』という意味ではありません。
そこで今回は、『り地域の意味や、今後の影響』についてざっくり分かりやすく説明してみたいと思います。
日本政府が韓国の貿易区分を『り地域』に指定! り地域とは?
り地域とは、日本の『安全保障貿易管理上の区分』の一番下に親切された区分のことです。
というと『何のことやら?』と思ってしまうひともいると思いますが、『安全保障貿易管理上の区分』というのは早い話が、『貿易するうえでどれくらい信頼できる国なのか?』をランク分けしたもの、と理解すれば良いでしょう。
で、このランク分けは、『1、2、3、4、5』みたいに数字で分けられているわけではなくて、日本の『いろはにほへと ちりぬるを』で分けられているんですね。
つまり、最高ランクが『い』なので、『い地域』となるわけです。
こんな風に。
出典:https://www.meti.go.jp/policy/anpo/apply08.html
これが、もっとも信頼性の高い『い地域』の区分ですね。
おなじみのアメリカやイギリスなんかもこちらに入っています。
このように、『い地域』『ろ地域』『は地域』…とだんだんランクが下がっていくため、下にいけば行くほど『貿易上、あんまり信頼できない国』となるわけです。
特に、日本から輸出したものを戦争の兵器開発に使ったり、危険な国に横流ししている危険性があるとされている国は信頼度が低くなります。
では、『い・ろ・は』と下がっていって、一番下までくるとどうなるのか見てみましょう。
出典:https://www.meti.go.jp/policy/anpo/apply08.html
あれ?
『り』の部分に韓国だけが入っていますね!
これはつまり、今現在『り地域』に指定されているのは韓国ただ1国ということになります。
あの北朝鮮でさえ『ち地域』なので、それよりもさらに下にあるということは…韓国は『もっとも低い国に区分されたんだ!』と感じてしまいがちですが…
実は、そういうわけではないのです。
り地域は『信用度最低の国』ではない?
実は、この『り地域』というのは『日本が韓国のホワイト国指定を取り消したため、一時的に新設した区分』なんですね。
つまり、最下位というわけではなく、『今ちょっとホワイト国指定取り消しの手続きしているから、その間は特別な区分にしておくね』というだけなのです。
ですので、ネットで言われているような『もっとも信頼できない国www』というわけではないのです。
あくまで一時的な区分なんですね。
まあ、ホワイト国指定取り消し手続きが終了したあとはどうなるのか分かりませんが、少なくとも以前よりはガクッとランクが落ちるのではないかと言われています。
そもそもホワイト国って? なぜ韓国はホワイト国指定を取り消されたの?
そもそも、ホワイト国とはどういう意味なのでしょうか?
これも勘違いされているひとが多いようですが、ホワイト国というのは『友好国』という意味ではないのです。
相手国内で『厳格に輸出管理が行われているかどうか』ということなんですね。
つまり、『輸出管理がしっかりできている国』ならホワイト国指定されるけど、そうでないならもっと下の区分にされるのです。
ではなぜ韓国はホワイト国指定から除外されたのかというと、
『フッ化水素』
などの、軍事転用可能な物質が北朝鮮やイランに横流しされている可能性が高い、と判断したからなのです。
このフッ化水素はアジアでは日本しか製造できないめちゃくちゃ高度な製造技術が必要になるものなのですが、それを韓国が勝手に北朝鮮やイランに送って軍事開発の手助けをしている疑惑があり、そのことについて日本が再三、『説明してください』『フッ化水素の量が合わないけどどこにやったの?』と説明を求めても韓国は無視。
それで、さすがに日本も『このままじゃマズイ』と思って、『ホワイト国規制を除外』という判断をしたのです。
自分の国で製造しているものが、北朝鮮なんかに渡って兵器開発に使われて、それで日本が襲われたりなんかしたらやってられないですからね。
で、今は韓国がそのことについて猛抗議しているわけですが、日本側は『もう決定済みだから』と一蹴している…というわけです。
今後の影響は?
韓国がり地域に区分されたり、ホワイト国から除外されたことで今後はどのような影響が出ると考えられているのでしょうか?
まずはやはり、韓国の半導体事業がダメージを受けると予想されています。
また、日本による『追加措置』が発動した場合、ビザの発給停止や信用状の取り消しなど、韓国にとって手痛い展開になることが予想されていますが、追加措置の内容についてはまだハッキリしていないようです。
一方、韓国の方はWTOに提訴したり、日本への国民感情がさらに悪化することが予想されています。
とはいえ、日本側としてはそのぐらいは痛くも痒くもありませんので、今のところ日本側のデメリットはあまりないと考えられているようです。
今後の展開次第ですね。
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