長芋でダイエットができます!
あの粘々に栄養がたっぷりあり、カロリーは低め、食べた満足感ありというダイエット向き食品なのです。
擦って「とろろ」にしたり、お好み焼きに入れたり。
生でも加熱しても美味しいですよね。
ところが「とろろはダイエット向きではない」という見方もあります。
これはとろろをご飯にかけて、美味しいから「おかわり!」と何杯でも食べられてしまうからではないでしょうか。
さらに、するすると喉越し良く、噛まずに飲んでしまう人もいますね。
そこで、本来長芋はどのような野菜なのか、栄養や気になるカロリーや糖質。
美容や健康に良いと言われる理由。
どのように食べていけばダイエットに有効なのかなどをご紹介します!
目次
長芋とは?
スーパーに行くと、山芋と書かれていたり、長芋だけでなく大和芋と表示されていたり、自然薯というものも売られています。
どれがどうなのか、ちょっと分からない場合もありますね。
『長芋』とは、ヤマノイモ科の栽培種です。
大和イモ・伊勢芋などとも呼ばれ、自然薯・大和芋・長芋の総称が「山芋」といいます。
山芋の中でも、長芋は粘り気が程よくて灰汁が少ないので食べやすいです。
生のまますりおろして「とろろ」として食べたり、生を千切りでも美味しく食べられます。
もちろん火を通して様々な料理をつくることもできます。
風味が良く栄養価が高いのですが、自然薯などよりも低カロリーです。
長芋カロリーと栄養
「芋」と名がつくと、カロリーが高いとか糖質が多いなど、ダイエットには不向きな面が想像されてしまいます。
実は「長芋」は総称する「山芋」の中でもダイエット向きの芋なのです。
長芋のカロリー
一見カロリーが髙そうな芋類ですが、長芋は100gあたり65㎉という低カロリー。
1本分にしてみると、一本約720gとしたら468㎉ということになります。
天然の自然薯は100gあたり121㎉、大和芋は123㎉と、長芋は水分が多い分ダントツに低カロリーなのです。
カロリーが低くても、タンパク質やビタミンなど豊富で、ダイエット中に必要な栄養が含まれています。
また、腹持ちがよいのでまさにダイエット向き!
ただし糖質制限ダイエットをしている人には、1本あたり92.88gの糖質・炭水化物100.08gで食物繊維7.2gなので、おススメはできません。
長芋自体は、そのまま生で単体ならば低カロリーなままです。
しかし実際はすりおろして「とろろ」として食べることが多く、米・蕎麦など糖質類と食べ合わせることが多くなります。
そうなると糖質だけでなくカロリーも高くなるので注意が必要です。
〇とろろ蕎麦=糖質糖質63.2g・カロリー309kcal
〇山かけうどん= 糖質71g・カロリー392kcal
〇麦とろご飯=糖質63.2g・カロリー309kcal
マグロにとろろをかけた「まぐろの山かけ」などは、糖質13.5gカロリー157kcalと上記よりもずっと糖質カロリーとも低いことが分かります。
主食と合わせた場合はどちらも跳ね上がってしまうのです。
長芋を使ったヘルシーな料理はたくさんあるので、食べ合わせを考えていきましょう。
長芋の栄養
長芋の栄養はどのような成分で成り立っているのでしょうか。
また、それらは私たちの身体に、どのように作用しているのでしょうか。
ダイエットに期待できる成分や健康や美容の点でも知りたいところです。
〇タンパク質=2.2g
〇脂質=0.3g
〇炭水化物=13.9g((糖質)12.9g(食物繊維)1g)
〇タンパク質・ミネラル(亜鉛・カリウム・ビタミンB群・ビタミンC)血圧を下げる役目も。
〇ぬめり成分(消化酵素ジアスターゼやアミラーゼ、胃の粘膜保護・胃もたれ防止)
〇アミノ酸アルギニン(脂肪燃焼、脂肪分解を促す)
〇食物繊維(腸内環境を整え、血糖値調整、満腹感)
ぬめり成分について
「ぬめり成分」が非常に身体に良いと言われていますが、ただ「ぬめり」と言われても今ひとつピンとこないかもしれません。
長芋を切ったり擦ったりすると、粘りが出てきます。
この粘りが「ぬめり」で、オクラや納豆と同じ成分で「ムチン」というものです。
タンパク質の消化吸収を促進してくれたり、喉鼻の粘膜保護にも一役かっています。
長芋は風邪対策にもなっているのです。
ただし、ぬめり成分は熱に弱く、水に溶けやすい性質があります。
加熱したり、スープなどの料理にすると流出してしまいます。
熱を通さず「とろろ」や短冊切りにして、サラダや海苔を巻いたりすると良いでしょう
ビタミンB群について
長芋には貴重なビタミンB群がたっぷり!といっても、ビタミンB群はどのような働きをするのでしょうか。
長芋のビタミンB群では、特に多いのがビタミンB1です。
100g換算で0.1mgも含まれています。
このビタミンB1は、エネルギーになるブドウ糖をスムーズに代謝するよう促します。
この働きが十分でないと、エネルギーが作り出せず、身体がだるかったり食欲不振になってしまったり体調を崩す元になります。
ビタミンB1は、代謝や健康のためにもダイエットに欠かせない要素なのです。
「ぬめり成分」と同じく、熱に弱いので「とろろ」など生食で食べると効率よく摂取することができます。
糖質と食物繊維
長芋に含まれる「糖質」と「食物繊維」はダイエット上大きく関わってきます。
長芋の炭水化物のうち、食物繊維が92.88g(1本720gあたり)含まれています。
食物繊維は便秘予防や整腸作用に役立つ他、満腹感や腹持ちが良くなるのでダイエットには必須要素になります。
しかし、一方で糖質が高いため、糖質制限ダイエットも兼ねている方には向かないということになります。
長芋から糖質を抜くことはできないので、主食の炭水化物を一食抜き、長芋を置き換えするという方法が良いでしょう。
主食を抜くことはあまり良いことではありませんが、長芋の栄養価の高さを考えると一食置き換えはプラスに働きます。
長芋ダイエットの方法
長芋はジャガイモやさつまいもよりもカロリーが低く、ダイエット向きの芋類です。
ただし、糖質が高いので、食べ合わせを間違えるとダイエットにならなくなってしまう可能性があります。
健康的な長芋ダイエットの方法を知っておきましょう。
(加熱すると栄養価が下がります)
②一日一食のみ主食に長芋を置き換える。
(とろろご飯や、とろろ蕎麦など主食にかけるのは避ける)
③とろろと豚肉など、食材の組み合わせで満足感UPする。
(芋のカルシウムと豚肉のビタミンB2でストレスの緩和効果などあります)
④糖質たっぷりのお好み焼きが食べたくなったら、すりおろした長芋で生地を焼くとカロリー・糖質カットになります。多いと言われる長芋の糖質も小麦粉などよりは少ないからです。
⑤長芋調理の注意点
長芋のぬめりを直接手で触るとか痒くなってしまう人は多いと思います。これは、シユウ酸カルシウムが原因。酸に弱い性質なので、酢水であく抜きした後に皮むきなどをしましょう。
長芋ダイエットが失敗する原因
生の長芋を、一食主食の炭水化物と置き換えするだけ・・・という長芋ダイエットは、決して難しいものではありません。
しかし、それでも失敗してしまうことが。
長芋、美味しさは罪でしょうか?
どんなに低カロリーな長芋でも、飲むようにおかわりをしてたくさん食べれば太る原因になります。
②長芋は糖質が多く、主食の米や小麦粉も糖質が多いです。
ダイエットでは多かれ少なかれ糖質は気にするもの。
長芋+米(小麦粉)は、糖質+糖質ということで「とろろご飯」「とろろ蕎麦」など主食とセットはNGです。
長芋を使ったレシピ
長芋ダイエットは、長芋を飽きずに美味しく食べることから始まります。
生食中心とあって「とろろ」は基本料理と言えるでしょう。
また、長芋をホワイトソースなどの代用にしてカロリーを下げるという技も収得しておくと、ダイエット中にこってりな料理も低カロリーにして楽しむことができます。
長芋の基本「とろろ」の作り方
長芋料理の代表「とろろ」の美味しい作り方。
材料:長芋、麺つゆ(又はだし汁)、必要であれば酢水
作り方:
1.長芋のぬめりを触ると痒くなってしまう方は、酢水につけて灰汁抜きをします。
2.長芋の皮をむき、すり鉢ですりおろします。
3.おろし金で下ろした場合でも、一度すり鉢で軽くすることで風味がでます。
4.だし汁、または麺つゆを好みで加えて混ぜて完成です。
長芋とアボガドの和え物
長芋にアボガドを加えることで、よりまったりとした高級感さえ感じる濃い旨味を感じることができます。
材料:長芋・アボガド(長芋400gに対して1個)・やきのり・ワサビ・お醤油
作り方:
1.長芋の皮をむいて、ポリ袋に入れてたたき、粗くつぶします。すりこぎ棒などでたたくと良いでしょう。
2.アボガドは皮と種を取り除き、1~2㎝角に切ります。
3.ボールに長芋・アボガドを入れて混ぜます。
4.器に盛ってワサビを乗せて醤油を好みでかけます。
5.焼きのりを細く刻んで散らして完成です。
長芋の梅昆布和え
長芋の栄養価を最大に引き出す生食。
とろろの他にもレシピは確保しておきましょう!
材料:きゅうり・長芋・梅干し・ねりごま・白だし・めんつゆ・ラー油・鰹節
作り方:
1.長芋は皮をむいて細い短冊切り。キュウリも同じように細い短冊切りにします。
2.種を取った梅干しとねりごまをよく混ぜて馴染ませます。
3.白だし・ラー油・めんつゆを混ぜ、オリーブオイルで伸ばします。
4.3と長芋・きゅうりに塩昆布を馴染ませ、2と3を混ぜます。
5.盛り付け後、かつお節をかけて完成です。
さっぱりとして、ダイエット時だけでなくおつまみにも美味しくいただけます。
ホワイトソース長芋置換きのこグラタン
小麦粉ベースのホワイトソースはカロリー過多なので、長芋に置き換え。さらにヘルシーなキノコでダイエット中も美味しいグラタンを!
材料:シメジ・エリンギ・椎茸
・薄切りベーコン・ニンニク・無塩バター・オリーブオイル・塩コショウ・豆乳(または牛乳)・醤油・ピザ用チーズ少々・パセリ
作り方:
1.キノコは2人分で合計250g石づきをとったら大きめにカットします
2.ベーコン2枚は1㎝幅に切る。
3.長芋は皮を良く洗って皮ごとすりおろして、豆乳を加えて塩コショウ・醤油で味付け
4.フライパンにバター10gとオリーブオイルとニンニクを入れてバターを焦がさないようニンニクの香りを出す。
5.キノコとベーコンを入れて炒め、塩コショウする
6.耐熱皿に炒めたキノコとベーコンを入れて、長芋のホワイトソースをかけて、チーズとパセリを散らす。(チーズは控えめに)
7.オーブントースターでこんがりと焼きます。
この要領でお好み焼きの小麦粉部分を長芋に置き換えなどもOKです!
まとめ
栄養価が高く健康に良い『長芋』。
実は低カロリーでダイエットに適した食材なのです。
皮をむいて切ると、ねばねばした「ぬめり」が出てきますが、これが喉鼻の粘膜をサポートしてくれたり、胃を保護したり消化を助けてくれたり。
ダイエット中はどうしても、いつもと違う食生活をして体調を崩しがちなので、健康的な長芋は嬉しい働きをしてくれます。
もちろん、糖質が高いということで、糖質制限ダイエットには向きません。
また、ダイエット上糖質が高いと血糖値の上がり方も心配。
そこで、主食の炭水化物と一食だけ置き換えてみましょう。
本来主食を削るダイエットは良くないと言われていますが、長芋は置き換えするに匹敵する栄養なのです。
せっかくの栄養ですから、損なわないよう生食で。
基本の「とろろ」から生食用の和え物、ダイエット時なかなか食べられないコッテリなグラタンに使用するなどレシピも紹介させていただきました。
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