呼吸が浅いとストレスが溜まりやすい?正しい姿勢と腹式呼吸の方法!

 こんにちは、天田です、
 今日は
『呼吸が浅いとストレスが溜まりやすい?』
 というお話をしてみたいと思います。

 いつもイライラする、傷つきやすい、すぐに落ち込む……
 こんな悩みを持っている方は、その原因が実は性格ではなくて
『呼吸』
 にあるかもしれません。
 
 この機会に、呼吸と心の関係を学んでみてはいかがでしょうか?

現代人はみんな呼吸が浅い

 みなさんは自分の呼吸について考えたことってありますか?
 多くのひとは、自分の呼吸が正しいのか正しくないのか、
 あまり考えたことがないと思います。

 それどころか、
「呼吸に正しいなんてあるの?」
 と思われるひとも少なくないかもしれませんね。

 けど、実は正しい呼吸というものはちゃんとあるんです。
 これを知らずに
『間違った呼吸』
 をしたまま生活をしていると、
 肉体面、精神面でも大きな損をし続けることになってしまいますよ!

 ……では、具体的に正しい呼吸とはどんなものを指すのでしょうか。
 それはズバリ、
『深い鼻呼吸』
 です。

 その理由はあとで詳しく説明しますが、
 大事なのは
『正しい呼吸とは深い鼻呼吸である』
 という事です。
 

 そしてもっと大事なのは、私たち現代人は
『浅い口呼吸』
 のひとが非常に多いということです。

 つまり、現代人の多くは間違った呼吸法をしているのです。
 その結果、様々なデメリットを知らないうちに受けているのです。

呼吸が浅いとストレスが溜まりやすくなる

 では具体的にどんなデメリットを受けるのかというと、
『ストレスが溜まりやすくなる』
 というものが真っ先に挙がります。

 なぜなら呼吸の深さは
『心の安定度』
 と密接に関わりあっているからです。

 
 少し専門的な言葉を使うと、
 浅い呼吸のときは
『交感神経』
 というものが活発になります。

 これは感情が高ぶったときや、不安になったときなどに活発になる神経で、
 これが活発に働いているときはリラックス出来ません。
 分かりやすく言うと、怒っているときや不安なときの状態です。

 しかし反対に呼吸が深くなると、
『副交感神経』
 が活発になり、心身ともにリラックスします。
 分かりやすく言うと、お風呂上がりのあのリラックスした感じです。

 このように呼吸が浅いか深いかだけの違いで、
 体や心の働きはまったく正反対になってしまうのです。

 私たちが慌てているときや悩んでいるとき、無意識に
『深呼吸』
 しようとするのは、
 深い呼吸をすることで副交感神経が働き、
 気持ちが落ち着くことを体が知っているからです。
(ため息も同じです)

 
 このように呼吸が浅くいつも交感神経ばかり働いている状態にあると、
 リラックスできる時間が少なくなり、
 知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまうのです。

呼吸が浅いと傷つきやすくなる

 さらに困ったことに、
『呼吸が浅いと傷つきやすくなり、悩みやすくなる』
 というデメリットもあります。

 これは交感神経が働いていることの他に、
 酸素が血液中に十分に取り入れられていないことが原因です。

 体は体内の酸素量が足りないと、ちょっとした
『危険状態』
 になります。
 
 すると、万全の体調ならば聞き流さるようなちょっとした悪口や、
 笑って受け止められる冗談も深刻に受け止めてしまって傷ついたりします。

 なぜなら呼吸と心がリンクしているように、
体の状態と心の状態も繋がっているからです。
 
 
 風邪を引いて寝込んだときを思い出してみてください。
 そばで看病してくれるひとがいると、
 ものすごくありがたく感じられませんでしたか?

 実はそれは人間としての感謝の気持ちだけでなく、
 生物としての本能でもあります。
 
 風邪で寝込んでいるとき、もしも敵に襲われたらひとたまりもありません。
 しかし、そばで自分を守ってくれる仲間がいるのならば安心出来ます。
 だからこそ、看病してくれるひとがいるとあれほどまでにありがたく感じるのです。

 他にも感情と体の状態がリンクしている例として、

〇お腹が減っているとイライラしやすい
〇眠いときはやる気が出ない
〇体調が良い日は心も明るくなる
〇ぐっすり眠れた朝は気分も爽快

 
 などがあります。
 このように、体の状態と心の状態は密接に関わりあっているのです。
 ある直木賞作家の先生が、その作品のなかで、
『心とは体の状態の表れだ』
 とおっしゃっていましたが、まさにそのとおりなのです。

 おなかが減っているときに嫌なことをされたら、
 普段はガマンできることでもガマンできなくなることは誰にでもありますよね?

 呼吸が浅いときもまったく同じなのです。

 呼吸が深く、体調が万全であったならば傷つかないような出来事が、
 呼吸が浅いと、まるでナイフのようにグサリと心に突き刺さってしまうのです。

 現代人の多くが悩みを抱え、ストレスを溜め込みながら生きているのは、
 実は呼吸が浅くなってしまっていることが大きな原因のひとつなのです。

呼吸が浅いと風邪を引きやすい?

 呼吸が浅いことによるデメリットはこれだけではありません。
 健康にも悪影響を与えます。

 具体的に言うと
『風邪を引きやすくなります』

 これは正確に言うと呼吸が浅いことが直接の原因ではなく、
 呼吸が浅いひとに共通するある特徴が原因です。

 それはなにかというと、
『口で呼吸していること』
 です。

 呼吸が浅いひとはそのほとんどが口呼吸です。

 しかしさきほども説明したとおり、
 口での呼吸は正しい呼吸ではありません。

 なぜなら、口で呼吸しているのは人間だけだからです。
 動物はすべて鼻呼吸です。

 なぜなら口は本来、呼吸をするための器官ではないからです。
 口はあくまでも物を食べるための器官です。
 
 その証拠に、鼻には呼吸の際にホコリや雑菌を取る毛がついていますが
 口にはついていません。
 口で呼吸するのはあくまで、
『鼻で呼吸できなくなったときの代用』
 に過ぎないのです。

 
 さきほども書いたように、
 口呼吸はホコリや雑菌をそのまま体内に取り込んでしまいます。
 その結果、
『風邪を引きやすくなったり、病気にかかりやすくなる』
 のです。
 
 呼吸が浅いだけでも体調が悪くなるのに、
 そのうえ風邪まで引きやすくなるなんて、
 まさに踏んだり蹴ったりですよね?

 呼吸が浅い・口呼吸というのは
 それくらいデメリットの多い悪習慣なのです。

呼吸が変われば心が変わる

 では反対に呼吸が深くなったらどうなるでしょうか?

 率直に言ってしまえば、
『浅い口呼吸のデメリットと正反対の人生になる』

 といえます。
 すなわち、

〇体調が良くなる
〇ストレスが溜まりにくくなる
〇他人の言葉で傷つきにくくなる
〇イライラしたり、不安になることが減る
〇風邪を引きにくくなる
〇睡眠が深くなる

 
 まさに良いことづくしですよね!
けど、これが
『本来の人間の状態』
 なんです。

 私たちは本来、もっと心身ともに健康的で幸福な毎日を送れるように出来ているのです。
 しかしそれが出来なくなってしまったのは、
 都会的な生活を送っているうちに、
 本来の体の仕組みに反した生活習慣が身についてしまったからかもしれません。
 
 その結果、体調を崩し、すぐに傷ついたり悩んだり、疲れやすい性格や体質になってしまったのかもしれません。

 戦国時代の書物に、

『大人(たいじん・立派なひとの意味)は呼吸が深く長く、小人(凡人の意味)は呼吸が浅く早い』
 
 という言葉があります。

 呼吸が深いひとはどっしりと構えていて、ちょっとやそっとでは動揺しない。
 だから出世できたのだという意味にも捉えられますね。

正しい姿勢が呼吸を深くする

 ではどうすれば深い呼吸が身につくのでしょうか?
 
 答えは
『姿勢』
 にあります。

 簡単に言うと、
 姿勢が悪いひとは呼吸が浅いです。

 特に猫背のひとは、
 背中が丸まって肺が圧迫されているので、
 呼吸を深くしようとしても深くなりません。

 肺が十分に膨らめないのだから当然です。

 
 反対に背筋がピンと立っているひとは、
 肺が十分に膨らんで酸素もたくさん取り入れられますから、
 自然と呼吸が深くなります。

 
 このように、
 呼吸を深くするには姿勢を正すことが一番大切なのです。
 
 よく、
『大会社の社長は姿勢が良い』
 と言われる理由も、
 深い呼吸によって作られた広い心が、
 ひとを惹きつけた結果かもしれません。

 または、脳に十分な酸素が行き渡ったことにより、
 豊富なアイディアを生み出し続けた結果なのかもしれません。

 もちろん、才能や運という要因もあるでしょうが、
 彼らが姿勢を正すことによって自分の能力を100%引き出していることは確かです。
 
 呼吸を正すことは姿勢を正すこと。
 このことを肝に銘じてください。

深呼吸のススメ

 他にも呼吸を深くするのに有効な手段として、
 深呼吸をするというものもあります。

 毎日、五分だけでも深呼吸をする習慣をつければ、
 肺活量も上がり、自然と呼吸は深く長くなっていきます。

 
 深呼吸をする際のコツとしては、
 キチンとお腹を意識することです。

 浅い呼吸のひとはみな、胸で呼吸しています。
 しかし深い呼吸のひとは、お腹で呼吸しています。
 いわゆる腹式呼吸と呼ばれるものです。

 対して胸式呼吸は呼吸が浅く、
 十分な酸素を取り入れることが出来ません。

 ですので深呼吸の際はしっかりとお腹を意識し、
 吸っているときにはお腹が膨らみ、
 吐いているときにはお腹が凹んでいくことを
 しっかりと確認しながら行いましょう、
 お腹に手を当てながら行うとやりやすいです。
 

 さらに深呼吸にはダイエット効果もありますので、
 スリムになりたいと思っているひとにも有効です。
 数年前に一大ブームになった
『ロングブレスダイエット』
 なども、
 呼吸を長くすることによって代謝を上げ、
 脂肪を燃焼させるというものでしたね。

 特にお腹を意識した腹式呼吸はお腹痩せには効果てきめんなので、
 ダイエット目的の方もぜひ試してみてください。

 もちろん、深呼吸によるリラックス効果で、
 ストレスを発散させたいというひとにも最適ですよ。

まとめ

 いかがでしたか?
『呼吸が浅いとストレスが溜まる』
 というお話をしてみました。

 今まで呼吸なんてちっとも意識していなかったというひとは、
 これを機に自分の呼吸を見直してみてはいかがでしょうか?

 性格を変えることは難しいですが、
 呼吸を変えることは今すぐにでも出来ます。

 ぜひ試してみてください。

 それでは、また。

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