「下ろすだけダイエット」といっても、大根おろしをするわけではありません。
「では、何を下すの?」
答えは筋肉トレーニング時の「下ろす」という動作です。
ダイエットの基本は運動と食事制限の両方のバランスですが、運動の方はなかなか上手く軌道に乗らないのが実際のところです。
普段は使わない筋肉を鍛えるのに、初日はともかく、「この動作を毎日は辛いな」と感じる人は多いです。
特に手でも脚でも、「上に上げる」というのは重力に逆らって筋肉を使います。
それならば・・・
「上に上げる」のではなく「下に下げる」ならば楽なのでは!?というところに注目したダイエットです。
しかも最初は毎日運動しなくていい!となれば夢のような筋トレです。
ここではボディメイク・アーティストの石村友見さんの最新著書『『DROP MOTION下ろすだけダイエット』(サンマーク出版)を元に革命的なトレーニングを見ていきましょう。
目次
下ろすだけダイエットとは?考案者紹介
テレビで話題になった「ゼロトレ」を考案した石村友見さんの最新作が
【下ろすだけダイエット】です。
人間どうしても辛いところに目がいってしまって「無理・辛い」と思い込んでしまいがちです。
そこで著者は「つらい上げる動作をゼロにして、下ろす動作だけで痩せるメソッドを開発しよう!」と研究されました。
もちろん楽なだけで効果の要因がなければ困ってしまうのですが、「筋肉痛は階段を上る動作ではなく、下りる(筋肉を伸ばす)動作をした後におこりやすい」ことを元にした運動方法になっています。
例えば腹筋であれば上半身を床まで下ろす時は、腹筋を伸ばしながら力を入れます。
力を入れないと床にバタンと倒れることになります。
筋肉を伸ばしながら行う運動を「エキセントリックトレーニング」といいます。
著書には5種類の動作であるドロップモーションと、フォローするストレッチや過食を防ぐなどが盛り込まれています。
DROPMOTION下ろすだけダイエット(Amazon)
「下ろすだけ」に注目したわけ
ダイエットに必要な筋肉。
脂肪を燃焼してくれるはずの筋肉ですが、そもそも運動習慣がないのにいきなり「基本だから」と腹筋を繰り返すと一日で嫌になってしまいます。
その原因は、腹筋の動作で腹筋に力を入れて上半身を支えて、持ち上げていかなければいけないところです。
ところが、この「下げる」という動作にも腹筋はちゃんとトレーニングされているのです。
腹筋をするときに上体を上げた後に全ての力を抜いてバタン!と寝転がってしまうのかというと、そうではありません。
しっかりと上体を「下げる」時にも上半身を支えて着地をしているのです。
この筋力を使った「下げる」に著書は着目したのです。
しかもトレーニング回数は1日1回だけ。
時間をかけてゆっくりと下げていきます。
「筋肉がプルプルいうかも」と気が付かれた人はいるでしょう。
でも1回だけ、数秒なら我慢できるかもと思います。
まずはお試し!
下ろすだけダイエットチャレンジ『腹筋ドロップ』
筋トレの基本「腹筋」は「下ろすだけダイエット」形式でも基本になっていて、『腹筋ドロップ』としてチャレンジします。
お腹まわりの筋肉に効いてきますよ。
主に下腹に効いてくるはずなので、本の通りに動作できていない場合は違う部分が痛くなったりします。
例えば、腹筋ドロップの最中に腿前が痛くなった場合は、スタンバイからやり直します。
②トレーニング中にブルブル震える筋肉箇所があれば、そこに集中しながら行う。
③仰向けに寝る。肘を背中の下に、両手を下向きにして手のひらをお尻の下へ敷く。お尻を高くする。
④両足を揃えて上げる。息を吐き、肋骨が浮かないようにしっかり背中は床につけたまま。
⑤背中・肩も床につけたことを確認する。
⑥息を吸って吐きながら、ゆっくりと60秒をかけて下足を下ろしていく(始めは短い秒でもOK!)途中で息を吐ききったら、一度動作を止めて息を吸い、また吐きながら下ろしていく。
⑦下ろしていく途中で苦しくなった場合、膝を曲げて一時停止。落ち着いたら再び足を延ばして下ろしていく。
下ろすだけダイエットは5部位
下ろすだけダイエットは5部位のトレーニング方法を掲載しています。
最初は基本の腹筋から、そして気になる部位へトライしてみましょう。
最初から毎日フル回転しなくて大丈夫です。
まず2日に一回を一週間やってみます。出来そうであれば一日一回4週間、数秒しかできなかったものがタイムも伸びてくると遣り甲斐が出てきます。
腰痛がある人は様子をみながら無理せずに。腹筋の60秒は最初意外に長く感じます。
②二の腕=30秒以上
足は膝をついた四つん這いで下ろしていきます。顔から床に落ちそうな感じです。
③お尻=60秒以上
スクワット体勢です。膝痛の人は無理せずに。
④背中=60秒以上
握った拳の親指を立てて、親指が上に向くようにしたまま肩から腕を後ろに伸ばします。
腕がぷるぷるです。
⑤太もも=30秒以上
立ち膝状態で後ろに傾き倒れていく感じです。一番難関と言われています。
下ろすだけダイエットの準備と時間帯
下ろすだけダイエットはトレーニングしやすいだけでなく、準備も安上がりです。
用意するのは、ヨガマットとバスタオル。
ヨガマットは100円均一で600円くらいで売っています、なければ布団の上でOK!
特別な器具やグッズが要りません。
トレーニングの時間帯は、入浴後身体を十分温めてからが効果的です。
しかし夜入浴後に時間を取れなくても、例えば朝家事を終えて身体が温まっているところで行う人もいます。
つまり、身体が冷えていないことが条件になります。
全部通してピッタリ測ると時間は4分くらいです。
慣れないうちは長い秒数は無理なので、休みながら行うことになります。
慣れると秒数が伸びますが、10分以上ということはないと仮定すると、一日のうちほんの数分でできるダイエットになります。
下ろすだけダイエットの期間と鍛える部分
ダイエットで中心的な食事制限では、部分痩せは難しいですね。
運動やマッサージなどでの部分痩せも、思うようにいかないのが現実。
下ろすだけダイエットは、鍛える部分が選べる『部分痩せ』が可能なのが嬉しいところです。
下ろすだけ筋トレは5ヶ所『腹筋』『二の腕』『お尻』『背中』『太もも』。
どれも必要性を感じる部分がチョイスされています。
「毎日全部の部分を何セットも筋トレはキツイ」
と思いますが、下ろすだけダイエットは各1回のみ。
初回で力尽きたということがなく、三日坊主にもなりづらいです。
柔道などアスリートであれば「体幹を鍛える」ということがありますが、一般的には家庭で体幹トレーニングは結構難しく感じます。
下ろすだけダイエットは、基本の腹筋ドロップをはじめ、体幹が鍛えられるのも注目点です。
下ろす間の時間が長くなるほど、筋力がついているということになります。
「1週間前より秒数が長くなった!」
という実際が励みにもなり持続しやすいのです。
「本の写真のように、一番最初の足を上げるところから上がらない!」
という方も多いですが、その場合は膝をゆるく曲げて上げるところから始めるなど、抜け道があるのも安心できます。
1週目=2日に1回
2週目=毎日
4週目以降=週1~2回
全部鍛えると時間はどのくらい?
運動系ダイエットでは、1日に行うトレーニングがあまり時間がかかると、継続が難しい場合があります。
そこで、下ろすだけダイエットを行う場合の必要時間数(初回想定)を計算してみました。
トレーニングの前後の準備は除きます。
(準備)
入浴後など身体を温めておく。
ヨガマットなどを敷いて、タオルも用意する。
(ドロップモーション)
「腹筋ドロップ60秒」+「二の腕ドロップ30秒」+「お尻ドロップ60秒」+「背中ドロップ60秒」+「太ももドロップ30秒」=初回基本4分!
太ももドロップなどは身体を後ろに下ろすので、動作的に難しい場合は時間オーバーになるかもしれません。
基本的に初回計4分から、少しずつ時間が伸びていくことになります。
筋力が出来上がってきたら、もっと筋肉にアクセスするやり方も掲載されているので、やはり必要以上に時間数が取られません。
下ろすだけダイエットの効果が知りたい
一番知りたいのは「下ろすだけダイエット」どこまで効果があるのか!?ですね。
本当に筋肉がついている?
ほとんど運動していないし、もう絶対筋肉がプルプル震えてしまうだろうという予測の方も多いでしょう。
そのプルプルは筋肉にアクセス出来ている、ということなので「鍛えられて筋肉ができあがり脂肪が燃焼している」ということになります。
トレーニングしていて部位を触ってみると、トレーニングの方法が合っていれば固く感じます。また、プルプルしたり痛みを感じたりします。
間違った方法になってしまっていると、鍛えているはずの部位ではないところが痛くなったりするので、分かりやすいトレーニングですね。
5つのドロップモーションがあるので、部分的に筋肉を鍛えて痩せることができます。
基本的に「体幹を鍛える」ということが軸になっているため、どの部位を鍛えてもお腹周りが痩せてくるということがついてきます。
お腹周りは太りやすく痩せにくいので、ダイエットしたい人には嬉しいトレーニングです。
初回は思いのほかプルプルしない人でも、秒数が進むにつれて震えるようになるでしょう。
筋肉を鍛えるということなので、何も感じなくて楽!というわけではないのですが、各部位1回なので、震えても「あと何回頑張らないと」という気持ちの負担がないのは楽です。
筋肉がつくことで、疲れにくい身体になるのも将来的に楽しみですね。
下ろすだけダイエットで得られる効果
「下ろすだけダイエットで得られる効果」ということですが、実はダイエットだけの効果ではないところがスゴイところなのです。
①筋肉をつけて部分痩せができる
②ボディビルダーのようなゴツイ筋肉ではなく、女性らしいボディラインができる
③筋力をつけることで長生きできる
④痛い場合は負荷の加減ができる
③の筋力をつけることで長生きできるというのは、身体のエンジンである筋力が大切で、筋肉量が少ない人に比べて多い人が長生きしているということからきています。
食事制限は?
下ろすだけダイエットに食事制限は基本的にありません。
でも一応「ダイエット」なので「食べすぎ」は厳禁です。
タンパク質はしっかりと摂り、甘い物は控えて1週間に一度程度が理想です。
バランスのとれた食事を意識することが、筋肉を育てるコツになります。
まとめ
筋トレで痩せようとするのは、痛いし疲れるし、効果が現れる前に脱落しがちです。
そこを「簡単で負荷が少ない」筋トレにしたのが下ろすだけダイエットです。
とても簡単な動作ですが、間違った方法でトレーニングすると違う筋肉を鍛えてしまったり、部位が太くなってしまったりします。
また動作だけでなく呼吸の仕方も大切。
複雑なものではないので、本の通りに一回覚えてしまえば簡単に続けていけます。
本当ならばYouTubeなどで動画を見ながらトレーニングしたいところですね。
YouTubeには簡易版参考動画あり、書籍には動画URLが送られてくるようになっているので、画像だけでは心もとない人は参考にしましょう。
実際にトレーニングしてみると、覚えやすくて隙間時間にできるので気楽に行えます。
普通の腹筋と比べると、腰などへの負荷も少ないですね。
基本の腹筋ドロップは、お尻の下に手を敷くことで足を上げるのが簡単です。
ただ、うっかりすると背中や肩が浮いてしまいがちなところが気を付けたいポイントです。
ジムに行かずとも、特別な施設やグッズが無くても体幹トレーニングが出来るところがスゴイ。
ダイエットの基本である食事制限+運動の運動部分のお供に!
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