『〇〇さんておどおどしてて気持ち悪い』
『おどおどしてる奴ってみていてイラつく。死んで欲しい』
自分の性格がおどおどしていて悩んでいるひとは、もしかしたら一度はこんなことを言われて傷ついたことがあるかもしれませんね。
実際、私の周りにも『おどおどしている奴が本当に嫌い。虫唾が走る!』と言っていた人がいました。彼は男性でしたが、彼いわく、おどおどしている人間は見ているだけでイライラするのだそうです。
でも、おどおどしているひとだって好きでおどおどしているわけではありません。
私もかつてはややおどおど性格だったので、気持ちは十分に分かります。
治せるものなら治したい、でも直せないから悩んでいるのです。
そこで今回は、おどおどしている人がなぜおどおどしているのか?
その原因と治し方をご紹介します。
おどおどしている人の原因
この記事を読んでいるということは、みなさんは多かれ少なかれ、おどおど性格の人間なのでしょう。
ではそんなあなたに質問です。
『なぜあなたはおどおど性格なのですか?』
この質問に、答えられるひとは少ないと思います。
でも、気づいているひとも実は一定数いると思います。
そう、
『あなたの親のせいです』
もうちょっと正確に言うと、
『子供のころのあなたの家庭環境が、あなたをおどおど性格にしたのです』
驚きましたか?
それとも、『やっぱりな』と諦め半分に納得しましたか?
そうです。人間の性格というのは子供のころの家庭環境で決まるのです。
子供のころに暖かい家庭で育てば明るく前向きな人間になるし、冷たい家庭で育てば暗く後ろ向きな性格の大人になります。
おどおどしている人というのは、まずほとんどの場合、子供のころに親が厳しかったとか、愛情を注がれず怒鳴られたり叱られたり冷たく突き放されて育って人です。
だから、親の顔色をうかがう子供になったのです。
そして、他人の顔色をうかがう大人になってしまったのです。
(家庭環境と子供の性格形成についてより詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もごらんください!
関連記事『傷つきやすいのは生まれつき?ナイーブすぎる性格の原因は子供時代!』)
おどおどしている人は攻撃的なひと?
ここでちょっと難しい心理学的な話を付け加えさせてください。
実は、おどおどしている人というのは、攻撃性のカケラもない子犬やウサギのような性格のひと…というわけではないんです。
逆です。
『心の底に攻撃性を隠しているひと』
なのです。
難しいでしょうか?
ではもっともっと簡単に言い換えます。
『おどおどしている人というのは、本当は他人を攻撃したいのを我慢している人』なのです。
信じられないでしょか?
でも、実際そのとおりなのです。
その証拠に、おどおどしているひとや内気な人は、ふとした瞬間に『他人をバカにしたり』『見下したり』します。
いじめられっ子を十人集めるとそのなかでいじめが起きる、という話もあります。
本当は、おどおどしているあなたもとっくに気づいていると思います。
自分が、周囲の人間に大して怨みや憎しみ、敵意を抱いていることを。
少なくとも、おどおどしていたころの私は気づいていました。
みんな楽しそうなのに、私だけ仲間はずれ。
みんなが私のことをバカにしている。
周りの連中は軽薄でバカばっか。
あいつらと私は違う。
このような感情を心の底に持っていました。
攻撃性を隠すとおどおど性格になる
こうした他者への攻撃性を心のなかに隠していると、やがてそのひとはおどおどした性格になります。
なぜか?
それは、人間の心にある『投影』という仕組みのせいです。
投影というのは、簡単にいえば、『自分が心のなかに押し隠している感情を、他人のなかに感じてしまう』というものです。
もっと分かりやすく言うと、『他人を攻撃したい、見下したい』と心のそこで思ってると、周りの人間が『私を攻撃したい、見下したい』と思っているように感じてしまうというものです。これが投影です。
おどおどしている人というのは、自分の心の奥に隠した攻撃性を、『他人が自分に対して思っている』と感じてしまうために、おどおどしてしまうのです。いつ攻撃されるかとビクビクしているのです。
ちなみにこれを応用して人間をみると、そのひとの本音が分かったりします、
『金なんかいらねーよ。金儲けしか考えてないやつは人間として下品だよ』
と聞いてもいないのに言うひとは、本当はお金が欲しくてたまらないひとです。
『不倫なんていやらしい!』
という過剰に反応するひとは、本当は不倫願望があるひとです。不倫までいかなくても、恋愛してトキメキを感じたいのに出来ていないひとです。
このように、人間というのは自分で自分の本音が分からないことが多いのです。
おどおどしている人というのは『人畜無害なおとなしい人』ではなく、『本当は他人への怒りや攻撃欲求を持っているのにそれを隠しているひと』なのです。
『でも、なんで攻撃欲求なんて持っているの?』
決まっているじゃないですか。
あなたの親です。
あなたを理不尽に怒鳴りつけたり叱ったり冷たく接してきた親に対して、あなたは『仕返ししてやりたい』『やりかえしてやりたい』という気持ちを持っていたのです。
しかしその気持ちを我慢して押さえ込んでいるうちに、自分以外の人間すべてにその気持ちが向いてしまったのです。
気弱で人見知りな性格を直す方法
では、どうすればおどおど性格を治せるのでしょうか?
これには意外なある方法が非常に有効です。
それは何かと言うと…
『スポーツをすること』
これです。
現時点で私が思う最高の性格改善方法はカウンセラーを受けることでも心理学を学ぶことでもなく、スポーツをすることです。
なぜなら、スポーツをすれば心の底にある攻撃欲求を解消できるからです。
元々、スポーツというのは人間の狩猟本能や闘争本能を擬似的に満足させるために考え出されたものです。
格闘技などはその典型ですね。
球技でも、たとえばラグビーなんて、それこそ本来は戦争の代替行為でしかありません。
チームに分かれ、アドレナリンを分泌させまくって目的(勝利)のためにぶつかり合う…。
まさに、人間の闘争本能を満たすために考えられた遊戯です。
このように、スポーツをすれば闘争本能や攻撃欲求を間接的に満たすことが出来るのです。
さらに、運動をすればテストステロンと呼ばれる男性ホルモンが分泌されて性格も男らしくなりますし、陽の光を浴びて運動をすれば脳内にはセロトニンという神経伝達物質も生み出されます。
セロトニンは別名幸せホルモンと呼ばれているように、人間の幸福感を増やし、心を安定させる効果があるため、これが増えれば心は明るく朗らかになります。なにより傷つきにくくなります。
スポーツマンの多くが明るく朗らかなのはそのためです。
そして、うつ病や引きこもりの人の脳内にセロトニンが不足しているのもこのためです。
運動をし、隠された攻撃欲求を解消することで、人間は簡単に性格を明るく強くすることが出来るのです。
関連記事『やる気が出ない原因はセロトニン不足?運動と食べ物による対処法!』
悩んでも無意味
最後にちょっとだけアドバイスしたいことがあります。
それは、
『悩んでも無意味』
だということです。
どれだけ悩んでも、性格は暗くなるばかりで明るくなることは決してありません。
自己嫌悪すればするほど自信をなくすだけです。
人間の性格というのは、テストステロンやセロトニンのように体の状態によって大きく左右されるのですから、どれだけ考えたり悩んだりしたところでなにも変わりません。
今、あなたがなにも行動しなかったら、この先十年・二十年たっても今と同じままです。
おどおどしてひとに嫌われ続ける人生が続きます。
しかし運動をすれば(特に男性の場合は筋トレをすれば)一年後にはまるで違う性格になります。
どちらを選ぶのも自由ですが、行動のみが人生を変えるということは忘れないで下さい。
今、死ぬほど悩んでいても、十年後も死ぬほど悩んでいるだけです。
まとめ
まとめると次のようになります。
〇おどおどした性格は子供のころの家庭環境のせい。
〇おどおどしているひとは心の底に怒りと攻撃欲求を隠している。
〇スポーツをすることで攻撃欲求を解消することができる。
〇悩んでも性格は変えられない。悪くなるだけ。
おどおどしている人生は辛いです。
自分だって好きでおどおど暗い性格になったわけじゃないのに、おどおどしているというだけでウザがられ、嫌われ、ときには『キモイ』だの『見てるとイライラする』だの言われてしまいます。
でも、自分の性格は自分でしか治せません。
覚悟を決めて、一度くらいは本気で努力してみてください。
きっと新しい自分に生まれ変われますよ。
関連記事『自分が嫌いでイライラする!原因は幼少期の親のせい?劣等感の克服法』
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自分もおどおどした性格で良いアドバイスないかなと思い、ここにきました。スポーツをすること。それは確かになるほどと思いました。
しかし、それ以外の内容がよく理解できません。例えば親のせいとかそんな不安定な家庭じゃなかったと思いますし。
まっつんさん
コメントありがとうございます。
おどおどしている原因は親、というのは普通の社会生活が送れないほど深刻な気弱なひとやコミュニケーションが苦手な場合の話です。
それこそ引きこもりやその予備軍などです。
軽度のおどおどの場合は、もっともっと色々な原因があります。
子供のころ何度も友達にバカにされた、仲間はずれにされた、理不尽に先生に怒られた…などなど。
親に過剰に守られ他者とのコミュニケーション経験が少ない、というのもあります。
(これは一見すると親に愛情を注がれているように見えますが、実際は親に支配されて精神的自立を妨げられている状態です。過保護な母親に育てられた男の子が、社会に出て上司に一度叱られただけで会社を辞めてしまう…などはこの典型です)
軽度のおどおど性格の場合は、もっともっと単純に、他人とのコミュニケーション経験の不足の場合がほとんどです。
他人と仲良くなった経験が少なければ、他人を恐れてしまうのは当然ですよね。
最近では、『表面的な友達はいるけど本当の友達はいない』というように、深いコミュニケーション経験がないまま大人になるひともいます。
こういうひとも心のそこで他人を警戒していまいがちです。
なにも虐待、いじめ、暴力のようなハッキリとした悲惨な経験があるひとだけが気弱になるわけではありません。
おどおどした性格というのはようするに他人が怖い、もしくは自分に自信がないということです。
自分に自信がないのならば、それこそスポーツをすればたいがいは克服できます。
ジョギングや筋トレをしてセロトニンやテストステロンを増やしましょう。
単にコミュニケーション経験不足ならば、できる範囲から他人とコミュニケーションを取る機会を増やしてステップアップしていきましょう。