悪口を言われて嫌な気持ちがしないひとはいませんよね。
特に最近では、SNSの普及により自分自身で情報を発信できるようになったため、ささいなことでも批判されたり、悪口を言われたりしてしまいます。
ほかにも、LINE等で自分の悪口を見てしまったり、知ってしまったりして傷つく、なんてことも増えてきているようです。
このように、現代は『誰でも、誰からでも悪口を言われてしまう時代』だと言えます。
誰かに悪口を言われたとき、どうすれば心のダメージを少なく出来るのでしょうか?
たくさんの方法がありますが、私はその1つに、
『悪口を言う人の心理を理解すること』
が、あると思います。
『なぜ、このひとはこんな悪口を言うのは?』
『悪口を言うひとはどんな心理状態なのか?』
を学べば、自分に向けられた悪口の正体を見抜くことができるようになり、
『そっか。自分が悪いんじゃないんだ』
と、思えるようになります。
悪口を言われて傷ついている方は、ぜひこの『悪口の正体』を学んでみてください!
悪口の種類1 嫉妬・コンプレックスの裏返し
悪口には大きく分けて3つの種類があります。
その1つが、
『嫉妬・コンプレックスの裏返し』
に、よるものです。
たとえば、あなたがとても美人な女性だった場合、あなたはなにも悪いことをしていないのにも関わらず、
『あの子、美人なのを鼻にかけていて性格悪い』
などと言われてしまうことがあります。
別にあなたは美人であることを自慢したり、いい気になったことなど一度もないにも関わらず、です。
同じく勉強ができる、モテる、家がお金持ち、スポーツや趣味の分野で人より優れている、などの場合も、似たようなことを言われたりして嫌われたり、悪口を言われることがあります。
これは、ようするに嫉妬しているのです。
自分よりも優れている相手がうらやましいから、一生懸命にけなして、相手の価値を下げようとしているのです。
有名人などに向けられる悪口のほとんどがこれに当てはまります。
これとよく似たパターンで、『コンプレックスの裏返し』というものがあります。
これはようするに、
『自分をなぐさめるための悪口』
です。
たとえば収入が低いことに劣等感を持っているひとが、
『金持ちは金銭欲の塊だから、人間としてレベルが低い』
などと言ったりすることです。
または、結婚願望があるのに結婚できないひとが、
『あんなレベルの低い男と結婚するぐらいなら、一生独身の方がマシ』
などと言ったりするのもそうです。
自分が持っていないものを持っているひとをけなして、自分のコンプレックスを紛らわせようとするのです。
また、職場や学校のパッとしないひとをバカにしたりして、『自分は優れている』と遠まわしにアピールすることもあります。
自分に自信がないひとほどこのような行動をしたがります。
『嫉妬』と『コンプレックスの裏返し』は、とても近い感情と言えるでしょう。
悪口の種類2 恐怖心
悪口の種類の二つ目は、恐怖心です。
これは、意外と気づいていないひとが多いです。
ひとは、自分の恐怖心を和らげるために、悪口を言います。
たとえば、学校のクラスのなかに冴えないクラスメイトがいたりします。
彼は友達もおらず、休み時間はいつもひとりで寝てすごしています。
身なりもダサく、髪の毛はボサボサ。暗い表情でいつもひとり過ごしています。
そんな彼のことを、女子の数人が悪口を言っているとしましょう。
それはなぜでしょうか?
普通に考えれば、彼の悪口なんて言う必要がありませんよね?
友達がいなかろうと暗い表情をしていようと、誰に迷惑をかけたわけではありません。
むしろ、そんな彼の悪口を言う女子たちの方が、よっぽど性格が悪いと言えます。
でも、多くの場合、彼のような人間は影で悪口を言われます。
その理由は、ズバリ、
『怖いから』
です。
クラスの輪に入ってこないことが恐い。
暗い表情でこっちを見られると恐い。
何を考えているのか分からない。
このように、
『クラスの輪に入ろうとしない人間=何を考えているのか分からず、恐い』
と、感じるひとは多いです。
特に女子はこのように感じることが多いです。
そこで、けなします。
『あのひと、マジでキモイよねー』
『学校来ないで欲しい』
『髪の毛ボサボサで不潔だよねー』
などなど、とにかくバカにして、けなすことで、
『あのひとはダメで弱い人間だから、怖くなんかない』
と自分に言い聞かせているのです。
そして、同じ人間をみんなでバカにすることによって、
『あのひとが嫌いな人間の連合』
を作り、仲間を増やすのです。
そうすれば、怖さは和らぎます。
悪口を言うとホッとすることが多いのは、このためです。
ひとは、自分が恐怖心を感じている相手がいると、悪口を言うことでその恐怖心を和らげようとするのです。
『なにも悪いことをしていないのに、いつも悪口を言われる』
というひとは、知らず知らずのうちに周囲に『あのひと、なんか雰囲気が恐い』と思われてしまっていることが原因である場合が多いです。
悪口の種類3 ストレス発散
悪口を言う理由の3つ目は、
『ストレス発散』
です。
ある意味で、これがもっとも多いかもしれません。
私たちはこの社会で生きるなかで、日々、すさまじいストレスにさらされています。
仕事のストレスや学校の人間関係、勉強やご近所づきあいなどなど、ストレスの元はいくらでもあります。
ある研究では、自然の少ない都会に生きていると、それだけで知らずのうちに多大なストレスを受けるのだそうです。
そんなとき、ひとは誰かの悪口を言ってストレスを発散します。
最近では特に、インターネットを使って悪口を書き込むことが多いようです。
ある有名ユーチューバーの話で、とても興味深い話がありました。
そのひとは、自分の動画にいつもいつもすさまじい悪口を書き込むひとがいたので、いつもは無視していたのですが思い切って連絡を取ってみたのだそうです。
そしてこう尋ねました。
『なんでわざわざ悪口を書くんですか? 嫌いなら見なければいいじゃないですか?』
その質問に対して、相手が返してきた答えはなにかというと、
『いえ…ただなんとなく暇つぶしで』
これが、世の中の悪口の大半の正体です。
毎日、毎日、人格を否定するような悪口を延々と書き続けていたその動機が、実は単なる暇つぶしだったのです。
暇つぶしというのは、言い換えればストレス発散です。
悪口を言われている本人に原因があるわけではまったくなく、ただ単に暇つぶしのストレス発散。
ネットで溢れる悪口や、根拠無き悪口の多くは、おそらく同じ『暇つぶし』なのでしょう。
他人を攻撃する人間の心理
以上のことから、悪口を言う人間の心理は、
〇嫉妬、コンプレックスの裏返し。
〇恐怖心。
〇ストレス発散(暇つぶし)
の3つに大まかに分類できます。
ただし、これらはあくまで分かりやすく分類しただけですので、実際にはもっともっと複雑な理由があったりします。
たとえば、嫉妬と暇つぶしが混ざっていたり、恐怖心と暇つぶしが混ざっていたり、などです。
しかし、どちらにせよ悪口というのは、言われる本人よりも言っている人間の方に原因があることがほとんどです。
社会の矛盾や不正などに対する批判などは別ですが、そうでない場合は、基本的に、
『自分自身をなぐさめるため』
に悪口を言うのだと理解して良いと思います。
悪口は自分に言っている?
『悪口はその人の弱点の裏返し』
『あいつはバカだ、と言う人は、自分はバカだと心の底で思っている』
『悪口は自分に対して言っている。』
このような言葉を聞いたことはありませんか?
よく、心理学の本などで説かれていることです。
また、過去の偉人や一流会社の社長なども同じことをよく説いています。
悪口というのは、実は自分に言っていることが多いのです。
『あいつはバカだ』
と、他人をせせら笑っているひとは、実は自分のことをバカだと思っているのです。
そして、そんな自分を認めたくないので、バカだ、アホだと他人をけなすことで、
『だから自分は頭が良いのだ』
と言い聞かせているのです。
『他人を悪く言う人間は、自分の弱点をさらけ出しているのも同じ』
とよく言われるのはそのためです。
自分に自信があるひとは、びっくりするぐらい、悪口を言いません。
同じく、自慢もしません。
そんなことをする必要がないからです。
悪口や自慢というのは、突き詰めてしまえば、
『自分は劣っていない』
ということを、他人や自分自身に必死に言い聞かせているだけの行為だと言えます。
他人を悪く言う人間ほど、すぐに傷つき、勝負から逃げるのはそのためです。
まとめ
いかがでしたか?
『悪口の種類は3つだけ?』
というお話をしてみました。
誰でも、悪口を言われるのは嫌な気のするものです。
しかし、実は悪口の正体が『ただの暇つぶし』だったり、『劣等感の裏返し』であることがわかれば、気にせずスルーすることもできるようになります。
そして、自分がもし悪口を言う側であった場合は、自分のなかにある劣等感の正体に気づくことも出来ます。
その場合は、劣等感を克服するために具体的な行動を起こすことが大切です。
どれだけ悪口で遠まわしな自己弁護をしたところで、現実の自分はなにも成長しません。
つまり、ずっと今と同じ状態か、さらに悪い状態が続くだけです。
そうならないためにも、自分の劣等感と向かいあっていきましょう。
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たいへん参考になりました。ツイッターで悪口を根拠も無く言っている方の心理が分かりました。