ワンオペ育児がつらいのは甘えではない|頼れる支援と減らし方

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「ワンオペ育児がつらいなんて甘え」。そんな言葉を見て、胸が苦しくなってこの記事を開いた方もいるかもしれません。

最初にはっきりお伝えします。ひとりで育児を回している状態がつらいのは、当たり前のことです。甘えでも、わがままでも、大げさでもありません。つらさは、他の人と比べて決まるものではありません。この記事では、なぜワンオペ育児がここまで消耗するのかという理由と、負担を減らすために実際に頼れる先をまとめました。

「甘え」という言葉に傷ついた方へ

誰かのつらさを「甘え」と呼ぶ言葉は、その人自身が助けを求められないまま耐えてきた結果、出てくることがあります。ですが、どんな事情があっても、あなたのしんどさが軽くなるわけではありません。

まず、いま感じているつらさを、そのまま認めてあげてください。眠れない、涙が出る、子どもにきつく当たってしまって落ち込む。それは、あなたが弱いからではなく、一人で背負うには重すぎる量を背負っているから起きていることです。

ワンオペ育児がつらいのは、負担が偏っているから

ワンオペ育児とは、家事も育児も、判断も、ほぼ一人でこなしている状態のことです。しんどさの正体は、単なる作業量だけではありません。

  • 交代がない。どんな仕事でも一人体制で24時間続けることはありませんが、育児にはそれが起きます
  • 予定が自分で決められない。子どもの体調や機嫌で、一日の計画が何度も崩れます
  • 頭の中の仕事が止まらない。持ち物の準備、病院の予約、在庫の管理。手が空いても、考えることは終わりません
  • ひとりになれる時間がない。回復のための時間が取れないので、疲れが積み上がります
  • 成果が見えにくい。やって当たり前とされ、ねぎらわれる機会が少なくなりがちです

これは個人の性格や努力の問題ではなく、負担が一人に偏る仕組みの問題です。仕組みが原因なら、仕組みを変えることで軽くできます。

ひとり親家庭と比べる必要はありません

「シングルマザーはもっと大変なのだから」と、自分に言い聞かせて我慢していませんか。

ひとり親家庭には、収入の不安や、代わってくれる人がいない心細さなど、固有の重さがあります。配偶者がいる家庭には、家族が増えることによる家事量や、頼れると思っていた相手に頼れないつらさがあります。どちらも重く、比べて順位をつける意味はありません。

大切なのは、どちらの立場でも、使える支援があるということです。ひとり親家庭には児童扶養手当やひとり親家庭等医療費助成、就業支援などの制度があり、市区町村のひとり親相談の窓口で案内を受けられます。配偶者のいる家庭も、次に挙げる子育て支援は同じように利用できます。比べて我慢するのではなく、それぞれが使えるものを使ってください。

負担を減らすために頼れる先

多くの自治体に、次のような仕組みがあります。名前や条件は地域で異なるので、まずは市区町村の子育て担当窓口に「今つらいので、使えるものを教えてほしい」と伝えてみてください。

  • こども家庭センター(子育て世代包括支援センター)。妊娠中から子育て期までの相談の入り口です。どの制度が使えるか一緒に考えてくれます
  • 保育所などの一時預かり・一時保育。理由が「休みたいから」でも利用できる自治体が多くあります
  • ファミリー・サポート・センター。送り迎えや短時間の預かりを、研修を受けた地域の会員にお願いできます
  • 子育て短期支援事業(ショートステイ・トワイライトステイ)。数日間や夜間、子どもを預かってもらえます
  • 地域子育て支援拠点(子育てひろば)。無料で過ごせて、スタッフや同じ立場の人に話せます
  • 産後ケア事業。産後の体調や授乳の不安を、助産師などに相談・ケアしてもらえます
  • 養育支援訪問事業・産前産後ヘルパー。家事や育児を手伝う人が家に来てくれる制度です
  • 保健所・保健センターの保健師。子どもの発育の心配も、親自身の心身の不調も相談できます

あわせて、民間のサービスも助けになります。食材宅配や冷凍の宅配食、洗濯乾燥機や食器洗い機、掃除の代行など、お金で時間を買える部分は買ってください。手を抜くことではなく、必要な投資です。

家族と分担を話し合うときのコツ

パートナーがいる場合は、感情ではなく事実を見せると伝わりやすくなります。

  • 家事と育児を全部書き出し、いま誰がやっているかを二人で書き込む
  • 「もっと協力して」ではなく「火曜と木曜のお風呂と寝かしつけをお願いしたい」と、担当を決めて頼む
  • 「気づいた方がやる」をやめる。気づきやすい側に必ず寄っていきます
  • 週に一度、15分だけ、落ち着いた時間に予定を確認する場をつくる
  • 交代で、一人になれる時間を数時間ずつ確保する

祖父母や親族、地域の人に頼れる場合は、具体的に「この日のこの時間」と頼むと動いてもらいやすくなります。頼ることは、迷惑ではありません。

心と体が限界のときの相談先

眠れない日が続く、涙が止まらない、何も楽しめない、子どもに手が出そうで怖い。そんなときは、我慢せずに相談してください。あなたを責めるためではなく、支えるための窓口です。

  • 市区町村の子育て相談・こども家庭センター。育児の負担そのものを相談できます
  • 保健所・保健センター、精神保健福祉センター。気持ちの落ち込みや不眠の相談ができます
  • こころの健康相談統一ダイヤル。都道府県などの相談窓口につながります
  • 児童相談所相談専用ダイヤル。虐待の通報だけでなく、育児のしんどさの相談も受け付けています
  • かかりつけの医療機関や産婦人科。産後の心身の不調は、治療で楽になることがあります
  • 配偶者暴力相談支援センター、警察の相談窓口。家庭内で怖い思いをしている場合はこちらへ

子どもと二人きりで追い詰められそうなときは、いったん別の部屋に離れて数分だけ深呼吸をしてください。そのうえで、上の窓口に電話してください。助けを求めることは、親として正しい行動です。

まとめ

ワンオペ育児がつらいのは、あなたの心が弱いからではありません。交代がなく、休めず、頭の中の仕事が止まらない状態が続いているからです。

誰かと比べて我慢する必要はありません。一時預かり、ファミリー・サポート・センター、子育て短期支援、産後ケア、家事のサービス。使えるものは、遠慮なく使ってください。そして、しんどさが限界に近いときは、市区町村の窓口や保健センター、相談ダイヤルに声を届けてください。あなたが休めることは、子どもにとっても大切なことです。

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